セカンドポスト

雑記(フットボール/エンジニア/旅行/語学)

ウィーン在住LASKファン アウェイ遠征記 UELアウェイ vs LiverpoolFC (イングランド)

Servus!

 

今季のUELグループリーグ最後のアウェイゲームにして大一番、Liverpoolでのアウェイゲーム。

„Europapokal, der Traum wird real!“

ヨーロッパカップ、夢が現実になる!

まさにこの言葉通り、プレミアチャンピオン、ヨーロッパチャンピオン、そしてかつて世界王者である相手にガチの試合、そしてアウェイゲーム。夢のような一日だった。

 

 

 

まずは前日までの滞在先であるマンチェスターから電車で一時間ほどしてLiverpool lime streetを目指す。

 

Liverpoolへ

すでに列車の中にはLASKのスカーフやシャツを身に着けた人もちらほら。個人旅行の人はマンチェスター空港入りをしている人がほとんどである。ウィーンからだけでなくザルツブルクミュンヘンフランクフルトから。

Lime Street駅に着くとそこにも多くのLASKファンが。2日間英語ばかり聞こえてきたがこの日はドイツ語ばかりになる。ドイツ語はたいして話せないのにホームの気分である。

市内観光

試合前の集合まではかなり時間があるので市内を観光する。観光中も大量に知り合いに会う。LASKのパートナー企業によるオフィシャルツアー組とも遭遇。確か8機ほどLinzからチャーター便でLiverpoolまで直行している。

父親がBeatlesファンなのでいくつかお土産やゆかりの場所を回って家族LINEに投下していく。

Liverpoolのファンショップも覗いてみた。ユニフォームのコーナーは男女ともに用意されており、男子は遠藤航、女子は長野楓花のシャツが棚の先頭にあった。日本人としてこんなメガクラブのショップに先頭で置かれているのは誇らしい。日本人観光客が多いからかもしれないけど。日本人のファンからはあまり評価が高くないらしい遠藤だけどもこの日以外は頑張ってほしい。いや、やっぱり代表戦以外頑張らなくていいや。

Anfieldへの行進

集合はLiverpoolのナイトクラブ、パブ街の中心部に14時。キックオフは20時なので6時間前から。スタジアムへの移動開始は17時から。徒歩50分強を歩く流れだ。

パブではいつも通りみんなとビール飲みながらどうやってここまで来たか、前日何してたかなど談笑していた。なかなかアウェイには来ない人や自分の職場の常連さんたちもイングランドで会うことができるなんて幸せだった。

 

この日のチケットは約2350枚と言われている。基本的にはほとんどの人が行進に加わるので約2000人ほどの行進であったと思う。LASKの平均観客数は1万3千人ほど。Linz自体の人口は20万人ほどである。ざっくりと街の100分の1の人が来ているという計算になる。まぁこれが多いか少ないかは何とも言えないが、Linzの街を歩いていても中心部以外マジで人がいないので個人的にかなりの数がLinzからきているイメージである。

試合

約1時間前にスタジアムに入場。夢のアンフィールド。小中学生の時に一番見ていたのはChelseaのLampardとLiverpoolのGerradだった。Ryan Babelの19番ユニフォームも父親に誕生日プレゼントで買ってもらった。ある意味雲の上の存在である。LASKからしてもFC東京からしても。

試合前のYou'll never walk aloneは本当に申し訳ないが少し口ずさんでしまった。気づいた知り合いが「おいTaki、今日は歌うな!」と言ってくる。約8か月ぶりのYNWAをここで聞くとは思ってもみなかったが、気持ちはやっぱり複雑で変な感じがした。

 

試合内容はもう完敗。正直手も足も出ていなかった。仕方ないこれは。ちょっとレベルが違う。

試合後

日本にもLiverpoolファンはたくさんいるのでLASKがどんな見え方しているのか気になったのでTwitterエゴサしてみた。まぁピッチのクオリティは批評対象にはならないだろうとは思っていたが、想像以上にLASKのファンに対する好印象が多くあった。

 

イングランドオーストリアでは応援文化が違うし、イングランドでは常に歌を歌う文化ではないので目立つのは当たり前と言えば当たり前ではある。ただ過去2回のイングランドアウェイ(スパーズ、マンユナイテッド)がコロナで無観客となり、3度目の正直と言わんばかりのイングランドへの旅だったのも大きい。

 

賛否や異なる意見はもちろんあるとは思うが、ウルトラスとは単純に応援するだけでなく、僕らはここにいる。と存在感を出すことも一つの役目である。上記のようなツイートがLASKを知らない層にも波及していくこともウルトラスのメリットであると思う。決して暴力やルール違反の発煙筒、それによるピッチへの影響(投込みや侵入など)を肯定しているわけではないが、スタンドから我々とは?と主張することはフットボールスタジアムの中では重要な要素の一つであると思う。

さいごに

試合前のパブでいつもお世話になっているともにウィーンに住む友人に聞かれた。

「Taki、モスタルからの帰りのバス、ドブロブニクでビーチで俺たちがなにを話してたか覚えているか?」

思えば約3か月前のドブロブニクモスタルからの帰りに1泊LASKファンの友人たちと旅行していた時のこと。移動中に抽選が行われ、Liverpoolとの対戦が決まった時、どうやって行こうか、いま航空券取った方がいいか?どのくらいアウェイチケットがあるか?ずーっと話していたのを思い出す。

それが今現実になったこと、Liverpoolで同じ時間を過ごせたこと、こんなに幸せなAway Daysはしばらくないだろう。国際試合は本当に夢があるし、僕らのストーリーは唯一無二、プライスレスだ。

LASKでも東京でも構わない、クラブのストーリーも一緒に作りたいし、自分の、そして友人や家族のストーリーと共に生きていきたいと思った。